私の最後の愛
朝目覚めると私を包んで眠る龍の顔がすぐ近くにあった、私を包んでいる腕は緩んでいてすぐに抜け出せた.........
が、身体が動かないっっ!?
腰が機能せずに立てないではないか。ベッドの上で懸命にもがいていると、龍の切れ長の瞼がゆっくりと開く。
「......クックック、起きれただけでも上出来じゃねぇか。」
「っ!なに笑ってんの!?」
私が怒っても龍は楽しそうに笑うだけだった。
龍を無視して嗤う足腰を叱咤して立ち上がる。
「おぉ、立てた立てた。」
龍の声を背に私は寝室を出た。
マグカップを持って蛇口を捻って水を入れて飲む。
水は私の身体を溶かすように染み渡る。
ソファに座って息をつくと胸あたりがスースーする事に気付いた。