私の最後の愛
恐る恐るシャツを捲ると何も着いてなかった。
足腰を叱咤してソファから立ち上がると寝室まで突き進む。
寝室の扉を開くと
「あぁ。今日は希を連れていく......、あぁ。」
全裸で電話している龍がいる。
私に気付くと険しかった表情を緩めて手招きしてくる。
(誘惑に負けるな。)
「私の下着はどこ?」務めて冷静に言った。
「洗濯機に突っ込んだ。」ニヤニヤしながら言う龍は中年オヤジそのもの。
________ピンポーーーン。
音に反応して寝室を出ようとすると肩を引かれてベッドに戻された。
「いい、俺が出る。どうせ虎だろ。」
着替えとけ。そう続けた龍は寝室を出た。