私の最後の愛

龍が戻ってこないうちに下着をつけて適当な服に着替えた。

シャツを脱いだ時に気付いた。
私の身体には龍がつけた華が1面に散りばめられていた。

寝室を出るとソファに座って煙草を吸っている龍と傍に立って何かを話している虎。
虎の目は真剣さを含んでいて。そんな目からアイツらの目を思い出す。
「っっ、」
(大丈夫、虎だ。怖くない)
感情を押し殺して龍が座っているソファまで進んで膝の間に座った。
虎の目は今は見たくなくて。俯いて龍の胸あたりの服を掴むと龍の手が私の頭を撫でてくれる。


side 龍
希の頭を撫でるとコイツの身体は少し震えていた。
コイツは抑えているつもりだろう。

「希」
呼ぶと俯いていた顔が俺の方に向く。

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