私の最後の愛


side 龍

「チッ、遅ぇ」
なんで親父と待たなきゃいけないんだ。

もう3本吸ってんのに希はこねぇ。

「おい龍。」
呼ばれたのに振り向くとさっきの表情が嘘なんじゃないかってぐらい険しい顔をした親父がいた

「お前、本当に希を守れるのか。守れないならすぐに切るべきだ。俺達極道ってのはいつくたばるかわかんねぇ。そんな時に希は1人になるだろう?」

「それ以上言うな。捻り潰すぞ、俺は希を背負ってでも守る。俺が死んだら悪いがあいつも連れていく。」

「クックッ」
4本目の煙草を捻り消すと玄関が開く。

そこから出てきたのは龍の妃。

「似合う?」とはにかむ妃を腕に包んだ。
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