私の最後の愛
その言葉で私のお腹に回っている腕をぎゅっと握る。
それに答えるように龍は私を深く凭れさせた。
「わかりました。私は龍を取られる訳にはいかないんです。だから私は行きます。もちろん龍と。」
そう言うと杏さんはいつもの笑顔に戻る。
暫くくだらない事を喋っていると
「着きました」
組員さんの言葉と同時に私の両側の扉が開く。
龍は私を
龍輝さんは杏さんを。
外に出ると眩しさに目を細めると私達の後ろには虎と紅。
杏さんたちの後ろは氷希さんと蓮史さん。
そして囲むように組員さん達。
この人達が私の家族。この人達を傷つけるのなら私が許さない。