君が好きで好きで好きで
次の日は、ちゃんと学校へいった。

朝、嘉代子たちと教室へ向かう途中、3組から声が聞こえた。


「オラ、これ飲めよ!」
「やだぁ、それ、消しゴムのカスとか埃とか入れたよー?」
「それを飲ますの?きもー」


なに?

あたしは3組を、そっと覗く。

また柳田たちが、海華をいじめている。

どうやら、消しゴムなどを入れたごみだらけの牛乳を飲まそうとしているらしい。

海華の華奢な肩はプルプルと震え、唇は紫色に変色していた。

しばらくして、海華は震える手で牛乳を掴み、飲んだ。

クラス中が爆笑の渦に包まれる。

「やべーきもい」
「ちょっと、寄らないでよ」
「やだー、口から漏れてる!」
「麗たちうける!」


ギリッ...

あたしは唇を噛んだ。

あいつら......海華をなんだと思ってるんだ。

許さない。

唇は少し、血の味がした。
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