私だけのイジワル王子様
小春side
次の日、菜穂に佐伯陽ていう人について聞いてみた。
「菜穂、佐伯陽って人知ってる?」
「うん、知ってるよ、佐伯君がどうしたの?」
「えっと、昨日その人に、眼鏡はずして三つ編みもほどいている姿を見られたの…」
「はぁ~~!」
「ちょっと菜穂、静かに。」
「ごめん、ごめん…で本当に佐伯君だったの?」
「うん、自分で佐伯陽って名前言ってたよ」
「ってか小春、佐伯君のこと知らないの」
「だって私、名前覚えるの苦手だもん」
「はいはい…で佐伯陽って言う人はね……」