HEAVEN ROAD

「カナちん今日暇？」



「別に予定はないけど。何？」



「俺に付き合って」



「どこに？」



「それは着いてからのお楽しみ」



別にどこでもいいか。



家に帰ったって一人でいるだけだし。


学校じゃないからなのか、さっきほど翔に嫌悪感は感じない。



それより、豊があんなことを言ってたからかな?!



翔は騙したりなんてしないって証明してやりたかった。



そう思うと翔に対していつも通りでいられる。



あたしは翔の誘いに乗り、バイクに跨った。



もう風邪ひきませんように……



そう祈ると同時に発進するバイク。



そして、すぐに停止する。



「忘れてた。カナちん私服に着替えてきて」



「はっ?!」



「一応、制服のままウロウロしててなんかあったら嫌だから」



「あーだな。わかった」