HEAVEN ROAD
あたしは階段を一気に駆け上がり、家の中へと入った。
タンスの中から、暖かそうな服を引っ張り出す。
手袋とマフラーを装着すれば完璧だ。
これで寒くない!!
財布をポケットの中に突っ込み、翔の元へと戻った。
「お待たせ」
「えっ?!カナちん?!」
「何?」
「着過ぎじゃない?!今4月なのわかってる?」
「バイクは寒いからいいんだよ」
あたしはデニムに白のニット、その上に真冬に着ている革のジャンバーを羽織った。
さすがにやりすぎかなとも思ったけど、もう風邪はひきたくなし。