HEAVEN ROAD
相変わらずの爆音と共にバイクは走り出す。
さすがにこれだけ着てれば寒くないな。
スピードにもだいぶ慣れてきたし。
というか、今日は少しゆっくりかもしれない。
「今日はゆっくりだな!!」
信号待ちをしているとき翔に話しかけてみた。
「何?」
バイクのエンジン音であたしの声は聞こえないらしい。
「着いたらでいい!!」
翔の耳元でできるだけ大きな声を出すと、翔は左手でOKサインを出す。
15分くらい走ってバイクは停車した。
何だか見覚えのあるような……
「カナちん、こっち」
翔はあたしの手を引き公園の中へ入って行く。