HEAVEN ROAD

ギャアギャアと騒いでる間に、あたしは強引にアパートの一室に押し込まれた。


「ここ?!」



「あっ?」



豊はかなり機嫌が悪いらしい……



でもそんなこと気しないあたしは豊に話し続ける。



「ここって、この間来た部屋だ」



「あぁ」



「あたし、ここに寝かされてたんだった」



あの時は気持ち的にゆっくりなんて出来なかったから、今日はここぞとばかりに部屋の中をウロチョロしていた。



「誰の家?」



「俺だ」



「やっぱり」



「やっぱり?」



あたしの勘は正しかったみたい。



勝ち誇ったように豊に説明を始める。



「この間来たとき豊怒ってたから、豊の家なのかな?って思ってた」



「別に俺の家じゃなくても怒ってたぞ」



「へっ?」

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