HEAVEN ROAD
「お前は帰れ」
豊は人の話を聞いてんのか?!
「これもさっき言ったけど!!帰れるもんなら帰ってるって。道がわからないから帰れねぇの」
「送る」
「助かる」
チータに「学校来いよ」と告げてから、あたしは部屋を出た。
アパートの前には黒のセダンが止まっている。
さっき入るときにはなかったような気がするけど……
いつの間に来たんだろう?
なんてことを考えながら、あたしは豊の後ろを歩きながら車に乗り込んだ。
運転手はあたしが乗ったのを確認すると車を発進させる。
「そういえばさ、聞きたいことあったんだ」
「なんだ?」
「ヘブン?ってなんだ?」
「チーム名だ」
「それは知ってる。どういうことだ?」
はっ?と言いたげに豊はあたしの顔をまじまじと見る。