HEAVEN ROAD

下着姿で重なり合う翔と……



静香さん……



2人はあたし達に気づくことなく抱き合っている。



豊は思い切り下駄箱を蹴飛ばして出て行った。



その音で翔も静香さんもこっちを見る。



“まずい”って顔で……



あたしはすぐに豊を追いかけた。



翔に話があってきたけど、今は豊をほっとけない。



豊はこの間の公園のベンチに座っている。



なんて声をかけていいのかわからないあたしはただ豊の隣に腰掛けていた。



段々と日が沈み、外灯が点滅し出す。


それでも部屋からはどちらも出てこないし、豊も喋らない。



日が落ちると制服一枚じゃあ寒いよな……



あたしは自分の体を抱きしめるように丸くなり体を擦った。



少しでも温かくなるように。

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