HEAVEN ROAD

翔は「正解!!」と言いながら親指を突き上げる。



いつもの調子に戻ってきた。



「静香の思惑通り、豊は静香に一目惚れ。昔の女を思い出したんだろうな」



「静香さんと翔のことはわかったよ。でも、本当に豊は何も知らないのか?翔に恨まれてるって言ってたぞ」



「たぶん付き合ってから、豊の耳にも静香と俺の事が入ったのかもな」



じゃあ、なんで豊は静香を問い詰めないんだろう?



翔が話していることを知れば腹がたったり、別れたいと思うんじゃないのか?!



「でもさぁ~なんで静香さんもチームの頭ってだけで付き合いたいんだろうな。あたしには理解できないよ」



「カナちんは引っ越してきたばかりだから知らないんだよ。カナちんなら知ってても関係ないか」



翔は苦笑いしながらあたしの頭を撫でる。



「じゃあ本題に入ろう」



「えっ?!俺は話が終わったと思ってたけど?」



「終わってるわけないだろ?大切な事を聞いてねぇよ。なんで静香とあんなことしてた?」



あたしの言葉に翔は黙り込んでしまう。
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