HEAVEN ROAD

翔の言葉に顔を見合わせて笑うと初めて本当の翔の笑顔に会えた気がした。



「運転手死んでねぇか?」



翔は車の外に目を向ける。



「凍死してたら翔のせいだからな」



「アハハ~だからカナちん今は4月だから。凍死なんてしないしぃ」



あたし達は笑いながら外へと出る。



運転席のお兄様を見つけるとあたしはすぐに駆け寄って頭を下げた。



「寒い中ごめんなさい。話し終わりました!!」



「別にいいっすよ!!」



煙草をくわえながら笑いかけてくれるお兄様は全然怖い人ではないみたい。



「翔!!!!!!ヤバイ!!豊が!!」



穏やかな空気が流れている中、物凄い大声で叫んでいるチータがあたし達の元へとやってきた。
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