HEAVEN ROAD
車の側にいた翔がチータを引きずるように後部座席へと乗り込んだので、あたしは助手席へと座った。
「チータ、豊のいる場所を言え」
翔の声は明らかにいつもと違う。
「……ヘブンロードがぶつかったとこの公園」
まだ息が落ち着かないチータ。
一体どこから走ってきたんだろう?
「上島公園だな?」
「はい」
お兄様の問い掛けに頭を下げながら返事をするチータを見ながら、お兄様は何者なのか不思議に思ってしまう。