HEAVEN ROAD
「豊がいくら強いっていっても、その人数じゃやられてるな」
「だから、なんでそんなに冷静なんだよ!!」
あたしは翔に怒鳴り散らす。
お前ら豊が心配じゃねぇのかよ?!
チータだって逃げて来やがって!!
いくら喚いた所で、態度が変わらないコイツらに歯痒くなり、あたしは下唇を噛み締めた。
車内が無言になってから数分も経たずに、車は止まり、翔が扉を開いた。
着いたんだ。
あたしもすぐに翔の後を追う。
「カナさん!!」って声が後ろからしたけど、そんなの構ってられない。