HEAVEN ROAD
チータとお兄様はテキパキと女の指示に従って動いている。
あたしは部屋の隅でその様子をじっと見ていた。
「連絡してくれてありがとう。ホントにこの馬鹿は!!」
お兄様は女にお礼を言われて頭を下げている。
女はお兄様より年上?
そうは見えないんだけどな……
「痛ってぇ~優しくやれよ」
豊は意識を取り戻したみたいで、女に文句を言い始める。
良かった……
「この傷じゃあ熱出るかもね」
女は手を動かしながらずっと口も動かしている。
「熱くらいなんともない。学校サボれるしな」
「余計馬鹿が悪化する」
「お前ほど馬鹿じゃねぇよ」
「誰に言ってんだ?!」
「痛てぇ~!!」
豊と女は口論をしだしたけど、女は豊が動けないのをいいことに傷口にも攻撃をしているみたい……。