HEAVEN ROAD

チータとお兄様はテキパキと女の指示に従って動いている。



あたしは部屋の隅でその様子をじっと見ていた。



「連絡してくれてありがとう。ホントにこの馬鹿は!!」



お兄様は女にお礼を言われて頭を下げている。



女はお兄様より年上?



そうは見えないんだけどな……



「痛ってぇ~優しくやれよ」



豊は意識を取り戻したみたいで、女に文句を言い始める。



良かった……



「この傷じゃあ熱出るかもね」



女は手を動かしながらずっと口も動かしている。



「熱くらいなんともない。学校サボれるしな」



「余計馬鹿が悪化する」



「お前ほど馬鹿じゃねぇよ」



「誰に言ってんだ?!」



「痛てぇ~!!」



豊と女は口論をしだしたけど、女は豊が動けないのをいいことに傷口にも攻撃をしているみたい……。
< 155 / 877 >

この作品をシェア

pagetop