HEAVEN ROAD
あいつの言葉で一睡もできなかった。



寝不足の体は怠くて仕方ない。



このまま横になっていたいけど、学校を休めば余計に怪しまれる。



ダルイ体を少しでも楽にさせるために熱いシャワーを浴び、アイツには顔も合わせることなく家を出る。



「あれ?」



階段を降りている途中で大輔さんの車が目に入る。



あたしは急いで階段を駆け下り、車へと走る。



「豊?」



扉を開け中を覗くと、後部座席にはいつものように豊が座っている。



「うわっ!!」



「人の顔見て、なんだよその反応?!」



「いや、だって酷いよ!!そんなんで学校行くの?」



「行かねぇよ」



「じゃあ何で?」
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