HEAVEN ROAD
豊はあたしの右隣に座ったまま寝息を掻いている。
目を瞑ったらますます顔が怖いし。
こんなに傷だらけなら学校休めばいいのに……
ってあたしが考えてる隣では翔がギャァギャァ喋ってるし……
フゥーーー
毎日、色々あるよな。
「カナちん聞いてる?」
「ん?」
仕方なく左隣の翔に耳を傾ける。
「だからぁ~生活指導のセンセには気を付けて。怒らすとヤバイから」
確かに怖そうな顔してたな。
教師とは思えないほどの人相の悪さ……
それに、おでこの真ん中から鼻にかけて傷跡が残っていた。
「気を付けなきゃいけないのはシゲだけじゃないからね!!」
「えっ?」
「本当の生活指導の先生は別にいるから」
やっぱり、話を聞くのがめんどくさい。