HEAVEN ROAD
今日は変だ。



自分が自分じゃないみたい。



ママのことなんか考えちゃうし。



ちょうど休み時間で教室のドアは開いていたから、あたしはすぐに自分の席に座り、眠る態勢になる。



こういう日は寝るのが一番。



なのに……



頭の上から五月蝿い声がする。



「カナ起きてよ~秀ちゃん休みだから暇なのぉ~」



あたしは渋々顔を上げた。



「暇なら帰れよ」



「ご機嫌斜め?」



首を傾けながらあたしの前の席に座る明美。
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