HEAVEN ROAD
あーだこーだ言いながら、校門をくぐり校舎へと向かう。



「豊」



下駄箱の前には京香の姿……



豊は視線を向けるけど、返事はしない。



「話があるの」



「俺はない」



「お願い。聞いて」



目に涙をためる京香に胸が痛むけど、あたしはそれよりモヤモヤ再発に戸惑っていた。



「さっさと話せば」



「あ……うん」



あたしはこの場にいていいのかわからないけど、2人の会話が聞きたくて足に根っこが生えたみたい。

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