HEAVEN ROAD
久しぶりに思い切り泣き続けたあたしは鼻水だか涙かわからないもので、顔中ビシャビシャだった。



「汚ねぇなぁ~」と言いながら豊がティッシュをくれる。



「うるへぇ~な」



鼻が詰まって、うまく喋れない。



「気持ち悪いから、さっさと鼻かめ」



ブッ、ブーブッブッ



「はぁ~スッキリした」



「お前それでも女かよ」



一発くらい殴ってやろうと思ったけど、豊の顔が近すぎる。



冷静になってみると、あたしは豊の股の間に入ってるし……



今の状況が把握できた途端に体が硬直する。
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