HEAVEN ROAD
特別待遇か……悪くない。



特別って響き好きかも。



「ニヤニヤしてんじゃねぇよ。気持ち悪い」



横に座る豊がごちゃごちゃ言ってるけど、大人のあたしは気にしない。



「着いたよーん」



翔の言葉と同時にあたしがもたれかかっていたドアが開いた。



「うわっ!!」



咄嗟に助手席のシートを掴んだから、転げ落ちずにすんだけど、ホントに危ないし。



また顔面着地だなんてごめんだ。



ドアを開けたのは運転手のお兄さん?!



さっきまで運転してなかった?!



ん?!まさかの瞬間移動?!なわけないけど、それくらいに素早い動きだったはず。

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