HEAVEN ROAD
テーブルに並ぶおかずを次から次に食べていくあたしの姿を見て、お母さんは「沢山食べてくれて嬉しいわ」なんて微笑んでくれるけど、あたしは味なんかちっともわかっていない。
何かにとりつかれたように、ムシャムシャと手当たりしだい食べまくった。
「人の家で食うときは普通遠慮するだろ?」
あたしの食べっぷりに呆れ顔の豊。
「お母さんの料理おいしいんだもん」
口いっぱいに頬張りながらお母さんに笑顔を向ける。
食べてないとやってられない。
食べることに集中してないと、また可笑しな事を考えて赤面しちまう。
だから、あたしはテーブルの上の皿がカラになるまで食べ続けた。