HEAVEN ROAD
何を持ってきたんだか、豊の両手は大きな紙袋で塞がっている。



ズキン



部屋のソファーに腰掛けた途端にお腹の辺りが痛くなる。



「お前は手伝ったりできないのかよ?」



台所で豊がギャーギャー喚いているけど、今それ所じゃない。



ズキンズキンと段々と強くなる痛み。



おへその上の辺りが痛いから、催しているわけじゃなさそうだ。



ズキンズキンズキンズキン



ヤバいかも……



グーっと喉の辺りに向かって何かが込み上げてくる。



「どうした?顔色悪いぞ」



「っう……ゴクン」



「お前、今吐きそうになったもの飲んだよな?」



「あぁ……っう」



「来い」



思い切り手を引かれ、トイレへと連れていかれた。
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