HEAVEN ROAD

「カナを傷つけるなって言われた。チームの頭やりながら、カナのこと考えてやれるのかって。軽い気持ちなら中途半端に優しくするなって。祐樹さんに言われて……」



祐樹がそんなことを言ったなんて信じられない。



「俺……考えた。真剣に考えたけど、わからねぇんだ。お前のこと大切にできるのか……」



あたしから視線をそらした豊は話を続ける。



「チームが大事で、俺は何よりもチームを守りたい。それだけははっきりとわかるんだ」



それはわかってる。



豊が暴走族の話をする時の顔を見ればすぐにわかる。



「でも、もう一つわかったことがある」



「何?」
< 340 / 877 >

この作品をシェア

pagetop