HEAVEN ROAD
あたしが豊の実家に行くことを自然なことのように話してくれるだけで、あたしは嬉しくなってしまう。



「なに、ニヤついてんだよ」



「おいしいからだよ!!」



豊は翔みたく話題をふってくれるわけじゃないから、2人でいても沈黙が続くことのほうが多い気がする。



今まではそんなこと、気にも止めなかったのに、今日は何か喋らなきゃって焦りで頭の中が騒がしい。



「GWも後少しだね」



「あぁ」



「何か予定あるのか?」



「別に」



「普通は家族でどっか行ったりするんじゃないのか?」



「親父は仕事あるから行かねぇよ」



「そうなんだ」



「あぁ」
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