HEAVEN ROAD
「もしもし、豊です」
いつもならまだ帰ってない時間帯なのに、どうして祐樹は居てほしくないときに限って居るんだよ。
「カナのこと考えました。俺に任せてもらえませんか?」
別に、祐樹に承諾を得る必要なんてない。
あたしの人生には関係ないんだから。
「はい。そうっすね」
「言ってます」
「はい」
「はい」
祐樹が一方的に喋っているらしく、豊は相づちを打つばかりで話の内容がわからない。
「います」
「わかってます」
「はい。じゃあ」と言う言葉と共に電話は切られた。