HEAVEN ROAD
あたしは豊の腕からスルリと抜け出し、ソファーへと腰掛けた。
「お前はウチで暮らしていいって了解を得た」
「はっ?」
嫌な予感は的中。
「学校にさえ行けばいいってことだ。だから、毎日ここから学校に行け」
「祐樹に承諾を得る必要なんてない」
保護者だか何だか知らないけど、いちいち祐樹にお伺いなんて立てないで欲しい。
「兄貴だろうが」
「もう違う。ただの同居人だ」
アイツだって……
何もしてくれなかった。
家族ごっこはするつもりはないと言い、見て見ぬ振りだった。
それなのに、今更心配してる振りなんてされたら迷惑だ。
「祐樹さんはお前のこと妹だと思ってるぞ」
「そんなはずない!!何も知らないくせに知ってるようなこと言うな!!」