HEAVEN ROAD

この時、会話の中に“祐樹”って名前が出てきたけど、前みたく嫌な気持ちにはならない。



あたしってつくづく単純なんだな。



祐樹の事をすぐに兄貴って慕えるわけではないけど、少しずつ歩み寄っていきたい。



祐樹があたしの事を許してくれたなら、今度こそあたしはお兄ちゃんが欲しい。



そうできるように今度はあたしが努力する番かな……



「大丈夫か?」



「何が?」



みんなで夜ご飯を食べに行く事になり、あたしと豊は2人で大輔さんの車に乗っていた。



「さっき祐樹さんの話聞かされてただろ?」



「あー大丈夫。逆に良かった」



「良かった?」



「祐樹に恨まれてないって知れてホッとした」



「そうか」
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