HEAVEN ROAD
日が落ち始めると、豊の家には翔、秀、チータが集まって話していた。
もちろんみんな特攻服を着て。
あたしはジーンズにパーカーを羽織、いつもと変わり映えのしない姿。
「今日のコースは……」
「マッポが……」
聞こうとしてたわけではないけど、きっと輪の中に参加して話を聞いたとしても、何を話してるんだかサッパリわからないと思う。
「時間だ。行くぞ」
豊がそう言って立ち上がったのは、もう10時を過ぎていた。
コイツら、何時間話してたんだろうと呆れながら、豊の側へと行った。
怖い人たちの中に飛び込むんだから、豊の側から離れないようにしないとな。
「お前はこれ着とけ」
そう言われて手渡されたのはスカジャン。
別に寒いわけじゃないけど、今豊と喧嘩して一人にはなりたくないから、大人しく言う事を聞いた。