HEAVEN ROAD
窓の側を目を凝らして見たけど、どんな仕組みになってるかなんてわからない。



「お前なんなんだよ。邪魔臭い」



自動で開く窓に釘付けになっていたあたしはいつの間にか豊の膝の上に手を乗せ、開いている窓に顔を近づけていた。



「自動で開くからさ」



「今日はこっちに翔乗せろ」



「わかりました」



話が終わるとやっぱり窓は自動で閉まる。



「五分後に出発だ」



「了解」



「どこいくの?」



「色々だ」



「ふーん」



外の人たちはバイクのエンジンをかけたみたいだ。



窓が黒くなっていて外の景色はよく見えないんだけど、どんどん大きくなるエンジン音でそうわかる。



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