HEAVEN ROAD
今の会話のせいか、茶色い髪をフワフワと靡かせる豊の姿が目に入る。
スラっとした体に筋肉質な腕。
目鼻立ちも綺麗だし……って何豊を観察してんだよ!!
「なぁ~に?!豊に見とれてるの?」
「……翔っ!!」
いつの間にか隣に座っていたはずの明美達はいなくなり、入れ替わりに翔が座っていた。
「べっ、別に見とれてなんか……彼女がいるって聞いたから、あいつを好きになる奴なんているんだなって思ってただけだよ」
「豊はモテルよ。俺もだけどね」
翔はリーゼントなんかしているけど、顔立ちは可愛い感じ。
普通の髪したらもっとモテそうなのにな。
「カナちゃん、彼氏は?」
「いねぇ~よ。そんなもん」
「ふぅーん。俺と付き合う?」
「はっ?!」