HEAVEN ROAD
「別に頭下げるのくらいなんてことないから、いいんだよ」



豊はあたしが勝手に髪を染めたのが面白くないのか、あたしから視線を反らす。



「よくねぇよ!!豊はチームのトップだろ?総長が簡単に頭なんかさげんな」



あたしは悔しかったんだ。



集会の時も学校でも“豊さん”と慕われ、尊敬の眼差しで見つめられる豊があたしごときのために簡単に頭をさげるなんて。



そんな豊、あたしは見たくない。



「翔にも同じこと言われた。お前らは揃って同じこと言ってんじゃねぇよ」



ぶっきらぼうにそう言いながら、あたしの肩にかけていたタオルを手に取り、頭を拭いてくれる豊。



「もうこれで何も言われねぇだろ?」



「あぁ、ありがとな」


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