HEAVEN ROAD
あたしは間違ってないことで頭は絶対に下げない。
仮にその結果が地獄だとわかっていても……
それなのに、自分のために誰かが理不尽に頭を下げるなんて耐えられない。
だから、ありがとうなんて言わなくていいのに。
あたしは自分のためにやったんだから。
「なんでここは先輩だの後輩だのってうるさいわけ?」
「なんでだろうな?俺にもわからない。気付いたときにはそれが当たり前だったから」
「ふーん」
「でも、俺はいいと思うぞ?」
「なんで?」
「旨く説明はできないな」
豊はあたしの頭を拭いていたタオルを洗濯機の中に放り込み、再びソファーに腰をおろした。