HEAVEN ROAD
「少し早いけど飯でも食うか」



「そうだな」



台所へと向かう豊を追い掛けた。



「いつものでいいか?」



「うん。豊は何食うんだ?」



「俺もお前と同じ」



「なら、手伝う」



いつも何から何まで豊にやってもらってばかりで、たまには何かしないとな。



「じゃあコーヒー頼む」



トンと音を鳴らしてあたしの前に置かれたコーヒーの入れ物。



蓋を開けてみると中には粉が入っていた。



確か、ママはこれをお湯の中に入れていたはず。



あたしは辺りを見回したけど、ポットはどこにも見当たらない。



あ!!ヤカンか。



コンロの上に置かれているヤカンを手に取り、中に水を入れた。

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