HEAVEN ROAD
「何かあったのか?」



「何もない」



「隠すなよ」



「大丈夫」



何かあったんではなく、何もなさすぎて頭で考えていることが声に出ているのだろう。



ブツブツ一人で言ってるなんて気持ち悪りぃな。



気をつけないと。



「豊!!バーバが南高から消えた」



「あっ?」



豊が立ち上がると共に屋上全体に緊張感が走る。



すべての視線が豊に集められている。



「どういうことだ?」



「わかりません」



「秀、調べてくれ」



「あぁ」



より一層バタバタしだす空気にあたしは嫌な予感を感じていた。



きっとこれから何かが起こる。

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