HEAVEN ROAD
夏休みの殆どをあたしは学校のグラウンドで過ごしていた。
萌に誘われ、野球部の練習を見ている。
こんなの見て何が面白いんだかと始めは馬鹿にしていたんだけど……
汗を流しながら懸命に走る部員達にあたしの瞳はいつの間にか奪われていた。
「千ちゃんかっこいいな~」
これが萌の口癖。
一日何回もそう呟いている。
「カナちゃん好きな人は?」
「いないよ」
「そっか~萌は小さな頃から千ちゃんが好きなんだ」
「へぇ~」
自分で話し出したのに、顔を真っ赤にしている萌が羨ましい。
あたしもこんな風に思いのまま、好きなんだって言えたら良かったのに。
もっと素直に色んな事を言葉にすればよかった。
そうすれば、後悔は少しでも減ったかもしれない。
今になっていくら考えても無駄なことなんだけど……
萌に誘われ、野球部の練習を見ている。
こんなの見て何が面白いんだかと始めは馬鹿にしていたんだけど……
汗を流しながら懸命に走る部員達にあたしの瞳はいつの間にか奪われていた。
「千ちゃんかっこいいな~」
これが萌の口癖。
一日何回もそう呟いている。
「カナちゃん好きな人は?」
「いないよ」
「そっか~萌は小さな頃から千ちゃんが好きなんだ」
「へぇ~」
自分で話し出したのに、顔を真っ赤にしている萌が羨ましい。
あたしもこんな風に思いのまま、好きなんだって言えたら良かったのに。
もっと素直に色んな事を言葉にすればよかった。
そうすれば、後悔は少しでも減ったかもしれない。
今になっていくら考えても無駄なことなんだけど……