HEAVEN ROAD
そんな時は必ず宗はあたしの体を求めてきた。
あたしの心の中に気付いているかのように一つになりたがる。
そして、必ず「カナ、ずっと俺の物でいて」と言うんだ。
気のせいだと思いたいけど……気のせいではない。
あたしが宗以外の事を考えると、宗は俺のものだと言うようにあたしの体を抱いていた。
そして、その行為は段々と乱暴になっていく。
宗以外の事を考えたあたしに罰を与えるように、宗の表情も変わっていった。
そんな行為を幸せだと思えるはずのないあたしは宗と重なり合うことが苦痛になっていく。
優しく触れてくれた宗の面影は何一つない。
あっ、また豊の顔に傷が増えてる。
あたしは教室の窓から外を眺めながら豊の姿に目を留めてしまった。
宗に気付かれる前に視線を逸らしたけど、宗にはバレていたみたい。
「今日の帰りウチに来いよ」
「あーうん」
最近では部活の練習にも殆ど顔を出さない宗。
放課後になるのが憂鬱でたまらなかった。