HEAVEN ROAD

「俺もだ。忘れるな」



……という意味不明の言葉を残し豊は去っていった。



「今の何？」



あたしはポカンと口を開け、翔に尋ねる？



「さぁ？」



「豊どうしたんだろうね」



「俺が殴ったせいで頭が……大変だ」



翔の顔に思わず噴出してしまう。



「馬鹿かよ」



「いいね。俺はカナちんはそういう言葉遣いのほうがしっくりくる。なんか、いつの間にか女の子になっちゃったみたいで寂しかった」



「昔からあたし女だけど？」



「えっ？」



あたしは翔を睨みつけ、翔は大袈裟に驚いた顔をする。



こんなに穏やかな気持ちで過ごせる時間は久しぶりであたしは今までの出来事をベラベラと翔に話し続けていた。