HEAVEN ROAD

あたしは変な緊張をしながら、離れの門をくぐった。



豊に続いて靴を脱ごうとしてるのに、体が硬くなって旨く脱げない。



手の平にも汗なんかかき始めてるし……



「おい。どうした?」



明らかにおかしいあたしに豊は気付いたらしい。



「なんでもない」



「ならさっさと行くぞ」



「わかってるよ」



あたしは置いていかれてはたまらないと思い、慌てて靴を脱ぎ豊の後を追った。

< 610 / 877 >

この作品をシェア

pagetop