HEAVEN ROAD
「聞いたことの答えになってない」



「外は今どうなってる?」



「はっ?何言ってんの?」



酒を飲んでるかはわからないけど、豊の頭はおかしくなったらしい。



「外はどうなってる?」



「意味わかんねぇけど、見て来て欲しいなら見て来ようか?」



あたしは窓の近くまで行こうと思い、体を動かした。



「ホントに馬鹿だな」と言いながらあたしの腕を掴む豊。



「何がだよ?馬鹿なのは豊じゃねぇのか?」



「雪が積もってるだろ?」



「あぁ、それがどうした?」



ハァ~と溜息をつきながら、豊はその場に腰を降ろした。



あたしの腕を掴んだまま腰を降ろすから、あたしも腰を降ろす羽目になる。

< 625 / 877 >

この作品をシェア

pagetop