HEAVEN ROAD
「なら起きてるよ。一度寝たら起きるの辛いから」



「今から寝ればたっぷり寝れるぞ」



「この状況じゃどう見ても寝れないでしょ?」



酔いが丁度回ってきているのか、さっきよりも騒ぐ人達……と言うよりは暴れる奴等。



「別の部屋あるぞ。そっちでもうくたばってる奴もいるし」



「ここに?」



「あぁ」



豊は当たり前みたく返事するけどさ、こんなに広い部屋が沢山あるのに、まだ他に部屋があるなんてあたしの頭は可笑しくなりそうだけど……



「どうすんだ?」



「眠たくなったら、そこに行くよ」



「その時は言え」



お酒を飲んでいないあたしはこのテンションについていけるわけもなく、一人でただボーっとしていた。



そういえば……ふと、有田の事を思い出し、辺りを懸命に見渡したけど、もう有田の姿はどこにもない。



また、来年ここで会えるのだろうか?



もう、今年になるのか……
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