HEAVEN ROAD
「カナさん、ありがとう」



そんなあたしを後ろからお母さんがフワッと優しく包んでくれた。



あぁ~この温もりは豊に似てる。



「ありがとう。お父さんは心配なだけ。佐枝子も豊も外で何をしてるのかわからないから」



「二人とも凄いです。あたしには真似出来ないくらい……沢山の人に慕われて、沢山の仲間の中で笑ってます」



「ありがとう。そんな風に言ってもらえて安心できた。ねぇ、お父さん」



お母さんは泣き止まないあたしの背中をゆっくりと摩ってくれる。



「そうだな。カナさんを信じていいかな?」



「えっ?」



信じていいって言葉の意味がわからない。



「カナさんが見る子供達の姿を信じて言いのかな?」



そういうことか……



それなら、もちろん。



「はい。信じてください」


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