HEAVEN ROAD
「嬉しいのか?」



「別に」



豊に顔を覗かれて、あたしは咄嗟に緩んできたであろう顔に力を入れた。



「喜んでいたように見えたけど?」



「気のせいだ」



「秀の女と放れるかも知れねぇぞ」



「あー明美ね。同じクラスでも殆ど来てないからね」



「やっぱりそうか」



やっぱり?



なんでやっぱりって言葉が豊の口から出てきたのか聞こうとすると、タイミング悪く車は学校へと到着してしまった。

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