HEAVEN ROAD
「カナには話したかったんだ」



「何を？」



「色々と。私、友達あんまりいないから誰に相談していいのかわからなくて……カナには聞いて欲しかった」



「じゃあ言えよ。あたしはいくらでも聞いてやったのに」



「知ってる」



あたしに視線を移しニコって笑う明美。



その笑顔が見れなくなる日が来るなんて、この時は思いもしなかった。



「じゃあ何で……」



「カナには言うなって言われてたの。ほらっ、カナは豊先輩の彼女だし、チームのみんなとも仲がいい。だから、カナから話が漏れたら不味いって思ってたんだと思う」



明美の言葉にあたしは起き上がり、明美の顔を覗いた。



「あたしは……」



「カナは喋らないよ。私は知ってる。でも、チータがダメだって言うから」



事実なんだ。



明美とチータのことは事実。



そしてチータは追放される。

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