HEAVEN ROAD
あたしは目に写っているそれが現実のものだと思いたくない。



あたしにすぐさま駆け寄る三人もその光景を見て固まっている。



どうして……



「翔!!救急車!!」



「あっ……わかった」



ドタバタと屋上から出て行った翔の姿を見て、あたしはこれが現実なんだと思い知らされる。



「どうして……」



涙がボタボタと流れ落ち、全身の力が抜けていく。



「おいっ」



あたしは立っている事すらできなくなっていた。



目の前がグルグルと回る。



あたしは床に倒れたの?



今、ここで何が起こっている?



ねぇ、誰か答えてよ。

< 740 / 877 >

この作品をシェア

pagetop