HEAVEN ROAD
豊、翔、秀は凄い顔付きで部屋を出て行き、その日は帰ってこなかった。



あたしも色々なことがいっぺんに起こりすぎて目を閉じても眠る事はできなかった。



段々と明るくなっていく空は何だかあたし達の存在を否定しているように思える。



高校生のあたし達にはあたし達なりの悩みがある。



そして、その悩みを誰にも言えずに一人で苦しんでいるやつ等ばかりが豊の周りには集まっているような気がするんだ。



類は友を呼ぶ……



そんな言葉はこういう時に使うのかな?



でも、あの頃のあたし達に結局居場所なんてなかったよね。



自分達で作り上げた仲間以外にあたし達が生きていける場所はなかった。



結局は世の中から外れ、自ら離れてしまったあたし達を理解してくれる大人なんていなかったんだ。



間違っていると大声で叫んでも、それに耳を傾けてくれる大人はいない。



だからさ、余計に突っ走ってしまったのかもしれない。



周りなど確認できる余裕などないほどに……

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