HEAVEN ROAD
今日は作戦決行の日。



少しだけ緊張しながら、明美に渡されたメモを見る。



「行くぞ」



「あーうん」



あたしは紙切れを豊に見つからないようにクシャクシャと丸めてポケットの中に突っ込んだ。



大輔さんの車に乗り込んで、学校へと向かう。



「豊。今日、秀来る?」



「知らねぇよ。秀に用事か?」



「ちょっと、明美のことでな」



ここまではうまく言えている。



「なら、来てなかったら呼んでやるよ」



「そうして欲しい」



ヨッシャ!!



明美もなかなかやるじゃんか。



豊は明美のシナリオどおりの台詞を言ってくれる。



あたしは心の中で小さくガッツポーズ。

< 763 / 877 >

この作品をシェア

pagetop